top of page
空.jpg

高潔なる白銀の精霊
アルブス

アルブス立ち絵.png

アルブス

Albus

白銀の翼を携えた美しき精霊。司る領域は天空、かつて英雄イージスと契約を結び、彼らと世界を旅していた。今はメリアの精霊として、彼女の学園生活を見守っている。紳士的で人間のように見えるが、精霊界の中でもトップに君臨する実力の持ち主で、多くの精霊に畏怖の念を抱かれている。

​性別:不明

支配領域:天空
契約者:メリア
花:ハルジオン

仲が良い:メリア、イージス(大切に思う)

​仲が悪い:ナイトメア

アルブス表情差分2.jpg

出身

それはいつのことだろうか。遥か昔、創世の時代。世界に空が現れたとき、天空の精霊は生まれた。そして、空を仰ぎ、人々がその壮大な世界に美しさと偉大さを感じたとき、天空の精霊は顕現した。人々にとって、手の届かない天とは神の領域であり、畏怖すべき対象だ。そのため、天空の精霊はこの世界において大きな影響力を持っている。

かつて世界に危機が訪れたとき、天空の精霊は太陽の精霊「聖王ヘリオス」の命令により、イージスという人間に力を貸すこととなった。天空の精霊は彼から「アルブス」という名を与えられる。アルブスにとって、イージスは初めて個として向き合った人間だった。彼との旅の中でアルブスは人間を知り、感情を知った。彼亡き今も、アルブスは彼が仲間とともに守り抜いた世界を見守り続けている。

​「白銀が白銀たる所以は何者にも染まらないからです。彼が与えたこの名こそがその証明。私は自らの名を汚したりはしません

好き・得意

天空の精霊であるアルブスは空を飛び、天候を操り、人々に恵みと裁きをもたらす存在だ。そんな彼に、人間のような特技はなく、まして好物というものもない。

しかし、強いてあげるならば、彼は『青』が好きだった。それはかつての親友が愛してくれた色であり、親友の色でもあった。自由に空を飛べるアルブスが、陸から空を眺める理由。それは、あの日親友が見た景色を自分も同じ目線で見たいと思ったからだ。親友のいない世界でも、時折彼は人間の姿をして陸を歩く。最近は、その隣に赤い太陽を身にまとった少女が並んで歩いている。

​「今日も空は青い。だけど、君のいない世界は、僕には少し寒すぎるよ」

嫌い・苦手

彼は闇を嫌悪する。かつて世界を苦しめ、大切な仲間を奪った闇を彼は許さない。そのため、夜の闇に囚われないように、陽が沈んでからは気配を隠すようにしている。契約者であるメリアでもその居場所を知ることはできない。また、夜間は彼の力も通常より弱まるため、夜間の学園の見張りは、月の光の加護を受ける別の精霊たちに任せている。

​とはいえ、彼が眠りに落ちるわけではない。眠りとは彼にとって闇と同じくらい警戒すべきことであり、夢に囚われてはならないからである。

​「夢とは美しいものばかりではありません。人の心を狂わせ、蝕む悪夢でもあるのです。甘美な調べに惑わされぬよう、ご注意を」

趣味

俗世に囚われない精霊には平日や休日の概念がなく、過ぎ行く日々は瞬きのようなものである。それでも、人間とともに生きることを決めた彼は、気まぐれで町へ足を運ぶ。かつて仲間たちと食べた料理をテイクアウトし、丘の上で過ぎし日を思いながら空を眺める。

そして学園の鐘がなれば、鳥の姿となり、メリアたちの日常を見守った。空からこの世界を見渡し、そこで暮らす全ての生命の日常を見守ることが、アルブスの今の役目だ。

「日常とは、長き歴史の中では些細なこと。けれど、それは人間の短い生の大半を占める時間です。後悔しても取り戻せない。日々を大事にしてくださいね」

メリアについて

とある者の命により、メリアの守護を任されているアルブス。彼が直接メリアと出会ったのは、送迎に来たときではない。メリアが学園に入学する前に、アルブスとメリアは出会っている。そのときは人の姿をとっていなかったが、一目してアルブスはメリアが世界の希望になる存在だと判断した。彼や精霊たちがメリアのことを「太陽の娘」と呼ぶには理由がある。しかし、彼女がそれを知る必要はない。時が巡れば、自ずとその答えに辿り着くはずだ。

彼女なら世界を導き、氷の少年の心を解かす太陽となるだろう。アルブスはそう信じ、メリアを見守り続けている。

「彼女たちならばきっと、永遠の光の答えに辿り着けるでしょう」

アランについて

アラン・ウィル・イージスとアルブスが出会う日が来るとすれば、それは世界に脅威が訪れたときだろう。

直接会うことはなくとも、アルブスは彼を見守り続けていた。成長するにつれ、かつての親友と重なっていく彼を見ていると、アルブスは言葉では形容しづらい感情を抱く。たとえ、それが記憶だけだとしても、彼の中にいる「彼」とあの日の出来事を語り合い、言葉の続きを聞きたい。氷のように凍えた彼を背に乗せ空を飛び、君は自由なのだと教えたい。複雑な様々な思いが溢れそうになるが、アルブスはその思いに蓋をした。

​自分の存在が、少年の封じた記憶を否応なしに呼び覚ましてしまうわけにはいけない。そして、何より氷の少年の心を解かすのは自分ではないからだ。

​「アラン、貴方がもし運命から逃れたいと言うのならば、今度こそ私は……いや、やめておきましょう」

ベティについて

ベティ・ワイスの正体をアルブスは知っている。その器に宿っている者も、彼女が生み出した人口精霊のことも、アルブスは全てを把握している。だが、アルブスはそれを静観する。彼が興味を抱く対象は、それが良くも悪くも世界に影響をもたらす存在か、親友が残したものだけだ。

だが、今後ベティ・ワイスが真理に近づき、その力を悪に利用しようとするならば、アルブスは命令に従い「それ」に裁きを下すだろう。ワイス家の生み出した命は人知を超えるものであり、この世界の生命の理を歪めてしまうものだと、アルブスは危惧している。

​「人間は愚かなことをする生き物ですね。ワイス家の人形は一体何を演じるのでしょう」

イージスについて

英雄のひとり、イージス・ハルジオンはアルブスの契約主だった。人間と精霊の共存を望む聖王からの命令で、アルブスは彼を理解しようと人間を学んだ。そして、彼の友として振る舞うようになった。偉大であり孤高な天空の精霊がひとりの人間を友と呼び、親しみをもって接することを、アルブスを深く信仰する精霊たちはよく思わなかった。気高い天空が、人間に染まってしまったとさえ嘆かれた。しかし、アルブスはその一切を否定するかのように、または友の名誉を保つかのように、魔の勢力を滅し、空の美しさを守り続けた。​偉大なる天空の精霊として、イージス・ハルジオンの友、アルブス・ハルジオンとして。

「道端に咲いた花を名にするなんて、君は本当に変わっているよ。でも、この名前は僕が繋いであげる。君のことを忘れないよ」

bottom of page